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   被爆七三年 8・6広島青空式典に集まれ

 被爆者の遺志を引き継ぎ、世界中から核兵器と原発を廃絶しよう


    
              侵略反革命と闘う被爆二世の会

 


 被爆から七三年、既に多くの被爆者が死去した。生き残った被爆者も被爆当時の記憶がある者は、高齢のため戦争体験や被爆体験を話したくとも話せなくなっている。
 被爆二世・三世は各地で、被爆体験の記憶が無い若年被爆者や支援者と共に、「再び侵略戦争を起こすな」「核兵器を廃絶しよう」「核と人類は共存できない」という被爆者の遺志を引き継いでいくために、語り部活動や署名運動などたゆまず活動を続けている。

 ●1章 戦争反対の声をあげ、日韓同時行動の成功を

 現在、東アジアでは四月二七日の南北首脳会談の実現と板門店宣言の発表を皮切りに、六月一二日の米朝首脳会談の成功と、朝鮮半島の平和と非核化を求める大きな動きが進んでいる。私たちは韓国と朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)の労働者民衆の自主的平和統一の動きを、断固支持する。再び、朝鮮戦争の惨禍が起こらないようにあらゆる努力をしよう。
 しかしこうした世界の動きに逆行して、日帝―安倍自公政権は共和国に対する敵視政策を取り続けている。それは、共和国に対する弾道ミサイル「防衛」の強化策として陸自むつみ演習場(山口県萩市)と陸自新屋演習場(秋田県秋田市)の二カ所に地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」を閣議決定で配備しようとしていることに端的に現れている。多くの地元住民が反対しているにもかかわらず、強引に計画を進めようとしている。これを絶対に、許してはならない。
 また、米軍岩国基地は空母艦載機部隊の移転により米軍機一二〇機を有する東アジア最大級の米軍基地となっている。これに抗議し、今も岩国市民は一の付く日の「愛宕山を見守る集い」を始め、爆音を許さない集会や署名活動など様々な運動を行っている。岩国を朝鮮半島や中東への出撃基地にしてはならない。
 8・6広島青空式典の日韓同時行動は六回目を迎える。韓国の若者は創意工夫した行動をソウルなどでも取り組んでいる。今年も、日韓で闘いを共有し共に闘おう!
 朝鮮半島の非核化という時、注意しなくてはならないのは、共和国の核兵器開発だけを問題にするのではなく、韓国に駐留している米軍による核の持ち込みや、朝鮮半島付近への核による脅しも問題にしなくてはならないということだ。そもそも実戦(一九四五年八月六日広島、九日長崎に原爆を投下)で核兵器を使用したのはアメリカ帝国主義だけだ。しかも、一九五〇年の朝鮮戦争下で米帝は再び核兵器を使おうとした。世界中の民衆は核兵器反対の声を上げ、署名活動をし、それを阻止したのだ。また、一九六〇年代、東西冷戦対立が激化する中で米帝は沖縄に最大で一三〇〇発にも及ぶ核ミサイルを配備し、共産圏に対する核攻撃をも目論んでいたのだ。
 またトランプ政権は今年二月、今後五年間のNPR(核体制見直し)で小型核兵器の開発を推進しその使用条件を緩和することで、核兵器使用のハードルを下げている。
 私たちは世界のどこでも核兵器の使用は許さない。アメリカこそが、被爆者・被爆二世(三世)に謝罪し、核兵器廃絶の先頭に立つべきだ。また日本政府は、被爆者・被爆二世(三世)の訴えを聞き、すぐさま核兵器禁止条約を批准すべきだ。

 ●2章 被爆二世集団訴訟に勝利しよう

 昨年二月、全国被爆二世団体連絡協議会(以下、全国二世協)に結集する被爆二世は、やむにやまれず被爆二世の援護を求める集団訴訟に立ち上がった。私たちは、これを断固支持する。現在、広島・長崎共に二六名の原告が立ち上がっている。
 長崎では六月一九日に第四回口頭弁論が、広島では六月二六日に第五回口頭弁論が開かれた。私たち被爆二世は、国の立法不作為により、七〇年にわたり健康不安を強いられながら放置されてきた。国は原爆放射線の次世代への影響を認め、被爆二世を第五の被爆者として被爆者援護法を適用すべきだ。
 にもかかわらず、国は「親が原子爆弾の放射能に被曝したことによって被爆二世が発がんリスク増加などの遺伝的影響を受けることは科学的に証明がなされておらず、被爆二世が親の放射線被曝による遺伝的影響を受けることを前提とする原告らの主張は明らかに前提を欠き、失当である」と主張し、被爆二世の訴えを棄却しようとしている。
 そして国は、親の放射線被曝により被爆二世に健康影響が生じることの立証責任を被爆二世の側に求めている。
 また、動物(マウス)で証明されている親の放射線被曝による遺伝的影響の事実を人間にあてはめるのは科学的では無いと全面否定している。その上で国は、人間への放射線被曝の次世代への影響を明らかにするために行われたガードナーの疫学調査や鎌田七男先生らの研究成果を、ことごとく科学的知見ではないと否定している。
 国が、被爆二世の援護を拒むのは、核の被害が次世代へ影響するという事実が世界中の人々に知れ渡るのを恐れているからだ。
 弁護団の奮闘により、様々な角度から国の主張を突き崩す根拠が生まれている。
 多くの人々の関心を呼び起こし、傍聴席を埋め尽くそう。
 並行して全国二世協は、国連人権理事会に核廃絶と被爆二世の人権保障を求めている。被爆二世の健康不安と健康被害の実態を明らかにすると同時に日本政府の被爆二世に対する人権侵害の実態を訴えている。
 被爆二世は、今こそ立ち上がり、声を上げよう。それは、日米両帝国主義の戦争責任を問い続けることになる。被爆二世集団訴訟に勝利しよう!

 ●3章 全ての原発の再稼動許さず、原発の無い世界の実現を

 六月一六日、多くの人々の再稼動反対の声にもかかわらず九州電力玄海原発四号機が再稼動した。これで、日本国内では九基の原発が再稼動しているが、そのうち、伊方三号機、川内一・二号機、高浜四号機は定期検査中で、実際に動いているのは五基しかない。また伊方三号機は、二〇一七年一二月一三日、広島高裁において運転差止仮処分命令が出ており、二〇一八年九月三〇日まで停止している。
 中国電力は、上関原発建設計画を未だ諦めていない。最後の新規立地原発としてある上関原発建設計画を白紙撤回させよう。
 祝島島民は、三〇年以上にわたって上関原発建設計画に反対している。広島の原爆被爆者と原発被曝労働者の居る祝島は、「原発いらん!命が大事!」という合言葉で闘い続けてきた。毎週月曜日に行われる原発反対の島内デモは、既に一三〇〇回を超えた。島民は原発に頼らず、島の自然に根ざした生活を続けている。祝島のビワとひじきは特に有名だ。
 また、上関の自然を守る会は、中国電力が上関原発計画作成にあたって行なった環境アセスメントが田ノ浦の自然や上関周辺の動植物や自然の豊かさをきちんと把握していないことを暴露しながら、様々な研究者や地元の人たちと一緒になって、調査研究を二十年近く続けてきた。その成果を今年、上関まるごと博物館の建設として形にした。多くの人々に上関を発信する基地となりつつある。いずれは、上関の豊かな自然と歴史を未来遺産に残すべく奮闘中だ。この取り組みは、上関町民が故郷に誇りを持ち、原発に頼らない町づくりをしていく上での拠り所となっている。
 上関原発建設計画を白紙撤回させるため、共に闘おう!
 あらかぶさんは東京電力福島第一原発の事故収束作業や九州電力玄海原発の定期検査に従事し、白血病を発症し労災認定を受けた。にもかかわらず、東電は福島第一原発事故の収束作業に携わったことを白血病の原因として認めていない。あらかぶさんは、多くの原発被曝労働者の命と暮らしを守るために、東京電力と九州電力に責任をとらせるために裁判に立ち上がった。今裁判の中で、過酷な被曝労働の実態が明らかにされ、また電力会社が下請け労働者の命を軽んじる有り様が暴露されている。全ての原発被曝者に、国家補償に基づく援護を実現するため、あらかぶ裁判に勝利しよう!ぜひ、傍聴と支援を!
 全ての反戦・反核・反原発・被爆者解放運動を闘う仲間は、「8・6広島青空式典から『9・6山口のヒロシマデー』へ! 連続行動実行委員会」の主催する八月六日広島原爆ドーム横で開催される青空式典に集ろう!



 

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