|
■被爆72年 8・6広島青空式典に集まれ 反戦・反核・反原発 被爆二世・三世に国家補償にもとづく援護を! ●侵略反革命と闘う被爆二世の会 被爆七十二年、私たち被爆二世が社会に果たす役割はますます大きくなっている。被爆者は死去や高齢のため、戦争体験や被爆体験を話せなくなってきている。親の原爆や戦争の被害を間近で見て育った被爆二世は、今こそ声を上げる時だ。二度と侵略戦争も核の被害も繰り返してはならないと戦争体験、被爆体験を語り継ぎ、行動を起こそう。 日帝―安倍政権は、安保法制に続き、「共謀罪」法案をも強行採決した。国内治安弾圧体制を強化しながら「戦争する国」づくりを推し進めているのだ。また、オール沖縄の「辺野古新基地NO!」の民意を無視して工事を強行し続けている。そして、朝鮮民主主義人民共和国を敵視し、戦争の脅威をあおりながら空母艦載機部隊の岩国移転を推し進め、米軍岩国基地を東アジア最大級の米軍基地にしようとしている。私たちは日帝の新たな侵略戦争の準備を絶対に許さない。アジア民衆に連帯し、地域住民と共に粘り強く反対していこう。戦争に反対する全ての人々は八月六日広島市原爆ドーム前の青空式典に結集しよう! ●1章 被爆二世集団訴訟を支持し、 被爆二世(三世)に被爆者援護法を適用させよう 日本政府は被爆七十二年を経た現在も、被爆二世に対し年一回の簡単な健康診断しかしていない。しかもこの健康診断は法的根拠の無い単年度措置であり、ガン検診も無い。被爆三世に対しては一切の援護施策が無い(『戦旗』第一五〇二号四面「被爆の影響の過小評価を許さず、核廃絶の実現と被爆二世の国家補償に基づく援護を勝ち取ろう!」論文参照)。 本年、全国被爆二世団体連絡協議会に結集する被爆二世は座して死を待つわけにはいかないと被爆二世集団訴訟に決起した。五月九日に広島地裁で行われた第一回口頭弁論では、二名の被爆二世の仲間が意見陳述を行った。被告の国は、意見陳述すら必要ないと拒んだが、裁判官の判断で予定通り行われた。一人の被爆二世は、肝臓ガンで亡くなった父親にあった顔のシミと同じようなシミが五十代になってから極端に増えてきたことに、皮膚ガンの恐怖を感じていることを語った。もう一人の被爆二世は、生まれてこなかった二人のきょうだいがいたことや、いとこの被爆二世が三十代の若さで急性白血病に罹り亡くなったことを語った。その上で「いつ自分も放射線の影響が出るのではないか」という不安を持っていることを訴えた。また、親と同じように「自分の子ども(三世)に対して放射線の影響が出るのではないか」という心配をもっていることを語り、国に被爆二世(三世)への法的援護措置を求めた。 弁護団長は、放射線の遺伝的影響は核兵器の非人道性の最たるものの一つであることを暴露し、本来第五の被爆者として被爆者援護法に加えられるべき被爆二世が放置されてきた歴史を告発し、それは許されないことだと論じた。 第二回口頭弁論は、広島地裁で八月二十二日(火)午後一時三十分からだ。多くの人々にご支援および傍聴をお願いしたい。 ●2章 米政府は、核兵器を廃絶し 被爆者(二世・三世)に謝罪と補償を行え! 私たちは、昨年五月に行われた広島平和公園での米帝―オバマと日帝―安倍による広島・長崎への原爆被害が既に終わったとする欺瞞的決着を許さない。いまだ、米帝は被爆者(二世・三世)に一度も謝罪したことは無い。原爆被害は、被爆者(二世・三世)にとって遺伝的影響も含めてこれからも続いていく可能性がある。絶対に許すことのできない戦争犯罪だ。米帝は、広島・長崎への原爆使用を国際法違反の戦争犯罪であることをまず認め、被爆者(二世・三世)に謝罪すべきだ。そして、自国の核兵器を廃絶すべきだ。米帝が核兵器を保有・製造・配備し続けている限り、新たな核兵器保有国が増えるのだ。私たちは、米帝―トランプ政権の核兵器禁止条約の交渉会議への不参加を徹底的に弾劾し、米帝こそが交渉会議へ参加しその先頭に立つことを強く求める。また、日帝―安倍政権が米帝―トランプ政権に追随し、核兵器禁止条約の交渉会議に不参加を決定したことを強く弾劾する。広島・長崎の被爆地をもつ国として、核兵器禁止条約の交渉会議に参加し核兵器が絶対悪であると訴えることを強く求める。 ●3章 アジア民衆と連帯して、 日帝―安倍政権の核武装と戦争する国づくりを許さないぞ 日帝―安倍政権は、オール沖縄の民意を無視し機動隊の暴力を前面に押し立てて、米軍再編による辺野古新基地建設や高江ヘリパッド建設を強引に推し進めようとしている。これを断じて許さない。併せて米軍岩国基地の大強化と米軍佐世保基地の機能強化を絶対に許さない。空母艦載機部隊の岩国移転を許さず、愛宕山の米軍住宅建設に反対する。愛宕山の米軍住宅には核シェルターまでついていると噂されている。日米核安保体制の強化そのものだ。岩国市民とともに、空母艦載機部隊の岩国移転と愛宕山の米軍住宅化に断固反対する。 また、日帝―安倍政権の防衛相稲田は昨年八月三日就任会見で「現時点では、核保有を検討すべきでない」と述べ、将来の核武装について否定しなかった。安倍首相をはじめこうした閣僚の核武装を容認する発言を決して許さない。また、一昨年に多くの民衆の反対の声を押し切って強引に成立した安保法制は、絶対に廃止する必要がある。全国で、多くの被爆者・二世・三世が安保法制の廃止を求める違憲訴訟に原告として加わっている。戦争反対の民衆の動きを封じるための「共謀罪」法も合わせて廃止しよう! ●4章 原発の再稼働を阻止しよう 世界中の核兵器と原発を廃絶しよう 二〇一一年三月に起きた東日本大震災とそれに続く東京電力福島第一原発の過酷事故は、放射能の被害がどれだけ多くの人々の生活を破壊し、終わりの無い被ばくを強要するものであるかを多くの人々に知らしめた。 私たちは、「核と人類は共存できない」として、被爆二世の会を結成して以来、原発に反対してきた。 とりわけ、新規立地原発としてある山口県上関原発建設計画の白紙撤回を求めて、祝島島民をはじめ多くの人々とともに闘ってきた。今年も三月二十五日に二千五百人の結集で上関原発を建てさせない山口県民大集会とデモ行進を山口市の維新百年記念公園で成功させた。 昨年七月二十八日、田ノ浦(中国電力が上関原発建設を目論む場所)の公有水面埋め立て免許の取り消しを求める二つの裁判の現地進行協議として山口地裁の三人の裁判官が祝島と田ノ浦を訪れた。それから一週間も経たない八月三日、村岡山口県知事は、田ノ浦の公有水面埋立免許の延長許可と再延長許可を決定した。許せない行為だ。また本年六月三十日、中国電力は陸域の新たなボーリング調査を開始した。中国電力はいまだ上関原発建設計画をあきらめていない。上関は、奇跡の海と呼ばれるカンムリウミスズメやスナメリの住む貴重な海だ。瀬戸内の原風景とも言える貴重な自然を守り、未来の子どもたちに残していこう。そして、豊かな自然を活かした原発に頼らない町づくりを実現しよう。 本年四月、福島県において今まで帰還困難地域や居住制限区域とされてきた避難指示区域が解除されて浪江町や富岡町、飯館村、川俣町の一部を除き帰還と居住が可能となった。しかし、一般の公衆被曝限度は年間一ミリシーベルトであるにもかかわらず、政府が定めた避難指示解除基準は、年間二十ミリシーベルトと高く被曝を強要される事態が生まれている。 しかも、「自主避難者」については二〇一七年三月末で住宅無償提供が打ち切られたし、政府は避難指示解除からおおむね一年後の二〇一八年三月をめどに、避難者への補償を打ち切ろうとしている。 これでは、帰還すれば被曝を強要され、避難したくとも補償を打ち切られる。元の状態に戻るわけではないのだから、今後も避難者に避難する権利を与え、東電と政府が補償すべきだ。 いまだ、福島第一原発の過酷事故は収束しておらず、収束作業に当たっている原発被曝労働者は命を削る労働にさらされている。全ての原発被曝労働者に広島・長崎の原爆被爆者と同じ被爆者援護法を適用してほしい。 福島第一原発の収束・廃炉作業や九州電力玄海原発の定期検査に従事し、急性骨髄性白血病を発症し、二〇一五年十月に労災認定を受けたあらかぶさんが、東電・九電に損害賠償請求を求める裁判が始まった。あらかぶさんを支持し、原発被曝労働者の生涯にわたる健康と命とくらしを守ることのできる援護体制を作る突破口にしよう。既に、東電はあらかぶさんの被曝線量と白血病の発症の因果関係を争う構えを見せている。あらかぶさんの労働実態と生活実態を突き付け、過酷な被曝労働の実態を裁判官に理解してもらうことが必要だ。 被曝労働の被曝限度は一年で五十ミリシーベルト、五年間で百ミリシーベルトとの規定があるが、六年目はゼロシーベルトに戻る。しかも生涯被曝線量の限度基準が無い。つまり被曝労働者の命を軽視する対応がなされているのだ。一度放射線を浴びたら、生涯にわたってその影響を受けることを考えると、原発被曝労働者の被曝線量の総量規制を講じることは極めて重要だ。 原発被曝労働者の命と暮らしを守るためにともにたたかおう! ●5章 最後に 8・6広島青空式典の日韓同時行動は今年で五回目を迎える。韓国のたたかう仲間と共に8・6日韓同時行動を成功させよう! 私たちは日米両帝国主義の、朝鮮半島における戦争攻撃を絶対に許さない! アジア民衆と共同で行う反戦・反核・反原発、被爆者解放のたたかいこそが世界中から核兵器も原発も戦争も無くしていく大きな力となる。全てのたたかう仲間の皆さん、8・6広島青空式典に結集しよう! |
当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.