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   米韓合同軍事演習を即時中止しろ

    
「新作戦計画5015」弾劾
  
     


 米韓合同軍事演習「キーリゾルブ(重大な決意)」及び「フォールイーグル(鷲)」が三月七日に始まった。四月三十日まで続く予定だ。米軍約一万五千人と韓国軍約二十九万人が参加。過去最大規模だ。
 今回の演習の肝は作戦計画5015と「4D」作戦だ。朝鮮民主主義人民共和国(以下「共和国」と略)に先制攻撃し、さらには体制転覆するのが目的だ。核空母・核潜水艦・F―22ステルス戦闘機・強襲揚陸艦など在日・在沖米軍も総稼働する。こうした先制打撃戦力の朝鮮半島配置所要時間を最短化するための訓練と共和国の軍事施設を先制打撃する訓練が行われる。共和国指導部を殺害する「斬首作戦」訓練もある。イラク侵略戦争の朝鮮半島版というわけだ。
 上の図は「既存の作戦計画5027」。主な設定は「全面戦への備え」で、①共和国軍の攻撃、②一定の防御線で共和国軍の進撃を阻止、③米軍の増員戦力が展開、④韓米連合軍の反撃、というシナリオだ。下の図は「新規作戦計画5015」。二〇一五年六月に米韓間で合意された。詳細は未発表だ。主な設定は「全面戦+局地戦の拡大+核・ミサイル攻撃の脅威」で、①共和国軍の局地挑発、②共和国軍の戦争拡大の兆候を確認、③(共和国の)核・ミサイル基地など主要目標への先制攻撃、④米軍増員戦力の展開、⑤韓米連合軍の全面的反撃、という筋書きだ。
 共和国の核実験と人工衛星発射を口実に米軍事力が朝鮮半島に集中し、国連安保理制裁決議案が通過した状況下で強行されるこの米韓合同軍事演習は、朝鮮侵略戦争のみならず共和国の体制転覆をあからさまに狙う世界一のテロリスト帝国主義国家米国による、他国の主権蹂躙もいとわない反民主主義的な暴挙そのものだ。共和国は米国への「先制攻撃」を公言してこれに強く反発している。小さな軍事的衝突がいつ局地戦さらには全面戦争へ飛び火するかもしれない。朝鮮半島の軍事的緊張はかつてないほど高まっている。
 昨年の安倍政権による戦争法の強行成立過程を見ても、また北のミサイルへの韓米日の共同対応を確認した二月十一日の韓米日三カ国制服組トップのテレビ会議における日本側の演習全面支援発言を見ても、米軍と軍事的に一体化した自衛隊は今回の演習に全面的に協力し動くだろう。日本政府は「北の脅威」を今後もあおり、戦争法を正当化するための口実とし、朝鮮再侵略の動きを加速させるだろう。実際、米韓合同軍事演習には二〇一〇年以降、自衛官がオブザーバーとして度々参加している。
 そればかりではない。自衛隊はこの間、米軍とはもちろん、アジア諸国の軍隊との合同演習を積み重ねてきている。二〇一五年五~八月、フィジー、パプアニューギニア、フィリピンで国連PKOの技術向上を名目に「パシフィック・パートナーシップ2015」と銘打って各国軍と合同演習。自衛隊約二百十名が参加した。日比合同軍事演習は南中国海での領土紛争に介入する演習だ。五月、マレーシアでARF参加各国の軍隊とともにARF災害救援実同演習を行った。六月、防災を目的に日米共同統合防災訓練。八~九月に米国で当初防衛を目的とする一米合同軍事演習。今年一月十九日~二月十九日にタイでコブラ・ゴールド16が行われ、米国・タイ・シンガポール・インドネシア・韓国・マレーシア・中国・インドの軍隊とともに自衛隊員約三百人が参加。海賊対策と邦人救出演習を行った。東南アジアにおける軍事出動の訓練だ。
 私たちは、今回の軍事合同演習、および、これへの自衛隊の協力行動を、怒りを込めて弾劾する。
 米国と韓国の両政府は合同軍事演習「キーリゾルブ」及び「フォールイーグル」を直ちにやめろ。
 日中露米、韓国・共和国は六カ国協議を直ちに再開しろ。
 米国は平和協定に帰るための協議を直ちに開始しろ。
 日本政府はこの軍事演習へ自衛隊の協力行動を直ちに中止し、戦争法を廃止し、朝鮮再侵略の動きをやめ、日朝平壌宣言に基づいて国交正常化のための日朝会談を直ちに行え。



 

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