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■集団的自衛権法制化阻止・ 派兵恒久法制定阻止・安保法制の大改悪阻止 戦争への道を突き進む安倍政権を打倒する総決起を! いよいよ、安倍政権は、集団的自衛権の行使を可能とする法制度の改悪に突入しようとしている。自民党と公明党は、法整備にむけた合意を行い、五月連休あけには、国会に法案提出を狙っている。五月から六月七月と、安保法制の成立を阻止するために総決起しよう。国会を包囲し、法案を阻止する全人民的政治闘争を爆発させ、人民の実力闘争をもって六〇年安保闘争を再現するようなたたかいをやろう。 成果主義賃金の導入を狙う労基法改悪、辺野古新基地建設をめぐる激突、川内原発再稼動、そして、安保法制――新法と制度改悪――をめぐって、今春から今夏の過程は、安倍政権と真っ向から対決し、安倍政権を人民の実力で打倒できるか否かの決定的な局面に突入する。また、そうしなければならない。ともに、総力をあげてたたかおう。以下、今春から今夏にむけての政治的たたかいについて呼びかけたい。 ●1章 集団的自衛権法制化、派兵恒久法をはじめとする安保法制の国会成立を阻止する全人民政治闘争の爆発を。全国から国会へ!国会を包囲する大闘争を! 今春・今夏、労働者人民の第一の任務は、集団的自衛権法制化、派兵恒久法をはじめとする安保法制の大改悪を阻止するために、全人民政治闘争を爆発させることである。その焦点は、国会である。全国から国会を包囲する人民の決起を実現しなければならない。全国から国会へ。実力で法案を阻止しよう。 自民党と公明党は、政府による法案作成にむけた与党合意の内容を決定した。その内容は、新法制定を含めて、これまでの一連の安保法制を全面的に改悪し、自衛隊が世界中に出動するための法的確立を目指すものである。その意味で、一連の安保法制は、まさに戦後史を画する決定的な転換を意味するものであり、これとの攻防は、歴史的決戦としての意味をもったたたかいとなる。具体的には、武力攻撃事態法改悪、自衛隊法改悪、周辺事態法改悪、PKO協力法改悪、派兵恒久法の新たな制定とされており、これまで形成されてきた一連の安保法制の全面的な大改悪と派兵恒久法としての新法制定を結合させ、いわば無制限の自衛隊軍事出動態勢を確立させるものとなる。 安倍はすでに防衛省内で制服組の位置を格上げし、また自衛隊を「わが軍」と呼んで、軍隊としての既成事実化を図っている。安倍は、四月に訪米し、日米首脳会談と日米ガイドラインの改定、そして、五月には、一連の安保法制の国会提出を狙っている。絶対に許してはならない。 安倍政権は、今国会で新たな安保法制を成立させ、自衛隊派兵の無制限の拡大に踏み込みながら、その総仕上げとしての憲法改悪も政治日程にのぼらせだした。今春・今夏の安保法制をめぐる攻防は、今後の憲法九条改悪をめぐる攻防を決定的に左右するものとなろう。いよいよ、開始されようとしている安保法制成立をめぐる国会を人民が包囲し、法制化を阻止する実力闘争でたたかう局面に入らなければならない。集団的自衛権法制化、派兵恒久法、安保法制の大改悪、辺野古新基地建設、川内原発再稼動、労基法改悪、こうしたすべての課題を結合し、安倍政権打倒の全人民政治闘争を、まさに国会包囲の総決起として実現していこう。 われわれは声を大にして訴える。全国から国会へ結集しよう。人民の海で国会を包囲し、法案阻止の実力闘争をたたきつけよう。安保法制を粉砕する全人民的政治闘争を発展させよう。 そして、この内部で、左派勢力の前進を同時に実現していこう。すでに、「集団的自衛権法制化阻止・安倍をたおせ! 反戦実行委員会」が結成された。三月二十一日には、「安倍たおせ! デモ」を行ない、五月から六月、国会闘争と首都への全国決起を呼びかけている。われわれは、こうした流れを断固として支持する。全人民政治闘争の内部で、その左翼的発展をめざす左派協同の場として、より多くの左派勢力とともに発展させることを強く訴える。ともに国会攻防をたたかおう。左派勢力の前進を。 ●2章 辺野古新基地建設阻止! 総決起を 第二の任務は、こうしたたたかいと結合し、決戦局面に突入している辺野古新基地建設阻止闘争を総力でたたかうことである。 オール沖縄と安倍政権は、全面対決の局面に入っている。辺野古新基地建設を認めるか認めないか、問われているのは鮮明に二つに一つである。沖縄の意思ははっきりしている。昨年、名護市長選、名護市議選、知事選、衆議院選そのすべてで、辺野古新基地建設に反対する候補が勝った。にもかかわらず、沖縄の意思をいっさい無視し、力で新基地建設を強行しようとする安倍政権を倒さねばならない。安倍政権が国会成立を目指そうとする安保法制と辺野古新基地建設策動は不可分の関係にある。辺野古新基地建設、二〇一七年にむけた岩国基地大強化、京丹後米軍Xバンドレーダー基地建設など、沖縄をはじめ全国で強行されている基地新設・強化こそ、集団的自衛権行使、日米安保強化、米軍と結合した自衛隊の海外軍事出動の全面化、こうした日米軍事同盟と日米共同軍事行動の拠点として建設されるのである。安保法制の阻止と辺野古新基地建設阻止は、まったく切り離せない不可分のたたかいである。翁長知事は、辺野古新基地建設のための工事を即座に中止するよう沖縄防衛局に指示した。政府はこれに対して、行政不服審査法を濫用して、知事の指示を「執行停止」にする違法で卑劣な手法に出てきた。同時に官房長官・菅は「この期に及んで」などと批判し、あくまでも暴力的に工事を強行することを宣言している。これに対し、辺野古現地では連日、実力闘争で対峙している。全国から、辺野古へ、全国から国会へ。沖縄と国会を貫く実力闘争に決起しよう。 また、沖縄のたたかいに連帯して、岩国でも二〇一七年岩国基地大強化に対決するためのたたかいが開始されている。沖縄、岩国、さらには、今夏、原子力空母ジョージ・ワシントンから原子力空母ロナルド・レーガンへの交代配備に反対する神奈川のたたかいに連帯し、全国で反基地闘争を推進しよう。 ●3章 川内原発再稼動阻止!総決起を 第三の任務は、川内原発再稼動を阻止するために決起することである。 安倍政権は、今夏にはいよいよ川内原発再稼動に踏み込もうとしている。反原発闘争も今春から今夏、まさに決戦局面を迎える。九州電力は、七月川内原発再稼動を宣言した。関西電力も、高浜原発再稼動を本年中に目指すことを公表している。安倍政権は、川内で再稼動に踏み込めば、次は、高浜原発など、次々と全国の原発再稼動に踏み込んでいけると考えている。だが、福島第一原発は、放射能汚染水を垂れ流し続けている。安倍政権は、新たな被曝者を生み出し続けながら、また、故郷に帰ることもできない多くの避難者の生活保障はなおざりにしたまま、原発再稼動に踏み込もうというのである。さらに、自民党は四月二日、二〇三〇年の電源構成におけるベースロード電源を六割とする方針を打ち出し、全電源の二割を原子力にすることを狙っている。絶対に許してはならない。福島第一原発事故以来、全国で高揚してきた反原発闘争は、全人民的なたたかいとなってきた。安倍政権は、反原発闘争を解体させ、国内原発維持政策と原発輸出をその主要政策の一つとする政権である。だから、安保法制、辺野古新基地建設、原発再稼動、こうしたすべてを結合し、安倍をたおせ! の一点で共同のたたかいを進めよう。今夏、川内原発再稼動を許すか否か、いよいよ、この面でも決戦が到来した。全国から川内へ。高浜へ。国会へ。電力会社へ。 全国から結集した二〇一二年の大飯原発での占拠闘争は、特筆すべきたたかいであった。こうした地平を発展させていくことが必要である。再稼動を阻止する人民の直接行動、実力闘争をもってたたかおう。川内原発再稼動をめぐる現地闘争を、全国政治闘争として、現地実力闘争として、対政府闘争と現地闘争を貫いてたたかおう。 ●4章 敗戦七十年、安倍政権の反動的策動を粉砕しよう 安倍政権は、元日本軍「慰安婦」に敵対し、かつての日本帝国主義の植民地支配とアジア侵略戦争の事実を否定し、ふたたび新たな軍事出動体制の確立を目指している。河野談話や村山談話を踏襲するとごまかしながら、実際は、「強制はなかった」などと元日本軍「慰安婦」への敵対を繰り返し、また、河野談話、村山談話を否定する新たな安倍談話を出そうと敗戦七十年を機に策動している。 こうした安倍政権の策動に連動し、在特会などを含む差別・排外主義勢力が跋扈(ばっこ)している。しかも、四月三日には、自民党の谷垣幹事長が、統一地方選の応援演説で、朝鮮人に対するとんでもない差別発言を街頭で放った。安倍政権と自民党の人権感覚とは、まさにかようなレベルなのである。こうした差別・排外主義、安倍政権の歴史修正主義は、新たな軍事出動態勢の確立と不可分である。反動的な安倍談話策動を許してはならない。アジア民衆に敵対する安倍政権を打倒しよう。八月、安倍および閣僚らの靖国公式参拝策動を粉砕しよう。同時に、在特会などの差別・排外主義突撃隊というべき勢力の街頭進出を許さず、全国で、こうした連中の差別・排外主義襲撃を実力で包囲し粉砕していこう。 ●5章 国際共同闘争でたたかうアジア共同行動を支持し、ともにたたかおう アジア共同行動(AWC)日本連絡会議は、三月二十二日、第二十回総会を東京で開催した。昨年、AWC日本連は、韓国で開催されたAWC国際会議に結集し、昨秋の岩国行動では、韓国、フィリピン、オーストラリアのたたかう仲間を岩国に迎えて国際連帯集会を成功させた。こうしたうえに、AWC日本連は、二〇一五年度のたたかいを、集団的自衛権法制化、派兵恒久法をはじめとした安保法制大改悪とのたたかい、辺野古、岩国、神奈川、京丹後など反基地闘争、川内原発再稼動阻止闘争、敗戦七十年をめぐる反動的な安倍政権の策動などを、本年度の課題として確認し、これらをアジア共同闘争としてたたかうことを決定した。国際連帯闘争、国際共同闘争という面では、①五月フィリピンKMUが呼びかける国際連帯行動ISAへの参加、②六月アジア共同行動を韓国の仲間とともに集団的自衛権法制化に反対する日韓共同闘争として各地で開催し国会へも決起、③八月広島闘争を日韓共同行動として開催、④八月二十一日第二回岩国国際DAYの開催、⑤十一月、フィリピン・マニラでの反APEC闘争に国際共同闘争として結集、⑥十一月岩国での国際連帯集会の開催、⑦来年初頭にAWC国際総会の開催(於日本)と二〇一六年サミット日本開催時の国際共同闘争の呼びかけを発する。以上のことを決定している。 このように、AWC日本連のたたかいは、反安保闘争、反基地闘争、反核闘争などを、国際共同闘争として推進することを最大の特徴としている。AWC日本連が推進してきたこうした国際連帯と国際共同闘争は、ますます発展させていかねばならない。グローバリゼーションと戦争の激化、新自由主義、こうしたことに反対する世界各国地域の人民のたたかいは、その連動性、同時性を強め、国際的な共同闘争がさまざまなレベルで発展している。自国帝国主義の打倒、プロレタリア国際主義、ブントが高々と掲げてきたこの旗印は、新たな時代に、その輝きを増していくであろう。そうだからこそ、われわれは、特に、国際連帯、国際共同闘争を一貫して推進してきたAWC日本連のたたかいを支持し、その発展のためにともに奮闘することを強く訴えるものである。まずは、AWC日本連が呼びかける集団的自衛権法制化に反対する日韓共同の六月アジア共同行動に結集しよう。安保法制をめぐる攻防を国際共同闘争でともにたたかうことを訴える。 |
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