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■6月アジア共同行動に結集しよう 反基地・反原発闘争結合し、韓国の労働者と共に闘おう アジア共同行動日本連絡会議(アジア共同行動日本連)は、韓国のたたかう仲間を迎えて、六月アジア共同行動を全国各地で開催することを呼びかけている。首都圏や関西、東海、山口・九州などで、各地のアジア共同行動やさまざまな団体によって集会開催などの準備が始まっている。原発の全廃を求め、一切の再稼働を許さないたたかいによって追いつめられた野田政権は、大飯原発再稼働へむけた巻き返しに躍起になっている。また、「社会保障と税の一体改革」などというまやかしで、消費税大増税へと突き進んでいる。 野田政権は、朝鮮民主主義人民共和国(共和国)の人工衛星打ち上げに対しては、宮古島、沖縄島を中心にPAC3を配備し、仰々しい迎撃体制をとり撃墜するとまで息巻いた。他方、極めて危険な流れである橋下大阪市長、松井大阪府知事ら維新の会勢力は、徹底した新自由主義路線と労働組合への敵視攻撃、および徹底した差別・排外主義扇動をもって、国政に打って出る準備を本格化させている。維新の会は、自民党、民主党双方からの人民の離反を糾合しつつ、ファシズム的な動きに拍車をかけている。こうした情勢のなかで、六月アジア共同行動を、原発の全廃を求める全人民的政治闘争の一翼として、また、反原発闘争と反基地闘争を固く結合したたたかいとして、韓国のたたかう労働者とともに組織することの意義は大きい。すべての労働者学生が、アジア共同行動日本連の呼びかけに応え、各地でアジア共同行動の集会やデモに結集しともにたたかうことを訴える。 ●六月アジア共同行動の歴史的経緯とその意義 六月アジア共同行動の各地集会は、毎年、アジア共同行動日本連によって呼びかけられ、海外からの参加者を受け入れるかたちで全国各地で開催されてきた。それが開始されたのは、一九九三年である。その前年にあたる一九九二年、アジア十二ヵ国地域の民衆組織が参加し、「日米軍事同盟と自衛隊の海外派兵に反対する十月国際会議」が日本で開催された。この国際会議で、「日米軍事同盟と自衛隊の海外派兵に反対するアジアキャンペーン(AWC)」が国際組織として発足した(一九九五年に「日米両帝国主義のアジア侵略支配に反対するアジアキャンペーン(AWC)」に名称が変えられた)。そして、この国際会議で、毎年六月と十二月をアジア共同行動の月として、アジア的な共同行動を追求することが国際的に決議されたのである。 六月は、日本における六月安保闘争の歴史を意識して設定され、十二月はアジア侵略をめぐる日米開戦を意識して設定された。こうして、六月アジア共同行動や十二月アジア共同行動(実質は、十一月に開催されることが多かった)が開始されたのである。 一九九六年、アジア共同行動日本連が結成されて以降は、アジア共同行動日本連が全国各地に呼びかけ、今日まで継続して開催され続けてきた。毎年、主に六月を中心に、アジア共同行動の各地団体が主催する集会・デモ、あるいは、アジア共同行動日本連の呼びかけに応えた集会などが、フィリピンや韓国などの海外の仲間を迎えてさまざまな団体によって組織されてきた。これまでに、首都圏、静岡、名古屋、京都、大阪、神戸、福山、山口、福岡、北九州など、さまざまな地域でこうした取り組みがなされてきた。毎年、六月や十一月に、海外からのたたかう仲間を招いて、交流を促進し、相互理解を深め、共同のたたかい、相互連帯を持続して組織してきたことの意義は大きい。多くの労働者学生が、六月アジア共同行動に参加し、フィリピンや韓国などを初めとしたさまざまな海外の仲間との交流を深め、たたかいを豊かにしてきたのである。 アジア共同行動日本連の呼びかける六月アジア共同行動は、国際連帯をさまざまな地域、団体に蓄積することに大きな貢献を果たし続けてきた。また、アジア諸国地域のたたかう仲間にとっても、日本の階級闘争の現状への理解を深め、自国地域のたたかいの現状を知らしめ連帯を呼びかける大きな場として存在し続けてきたのである。こうした歴史と意義を有する六月アジア共同行動の呼びかけに応え、その今日的な発展のためにともに奮闘していくことを訴えたい。 特に、次の点を強調したい。それは、六月アジア共同行動が、六月安保闘争の歴史を意識して設定され、日米安保(日米軍事同盟)に対するアジア諸国地域人民の共同の抗議と闘争ということを大きな政治目的としてきたことにある。六月アジア共同行動を決議した一九九二年の国際会議は、自衛隊がカンボジアに派兵された年であった。戦後初の自衛隊派兵という歴史的事態を受けて、日米軍事同盟に対するアジア諸国地域人民の危機感を背景に、これとの共同のたたかいを掲げて出発したということである。日米軍事同盟とのたたかいは、今日、ますます重要なものとなっている。日米軍事同盟は、アジアのみならず全世界を対象とした軍事同盟へと変貌してきた。全世界の人民の解放闘争を鎮圧する反革命軍事同盟に変貌してきた。そして、沖縄や「本土」各地において、巨大な米軍基地が強化され続けてきた。沖縄や岩国や神奈川などを初めとする基地を押しつけられる住民に、計り知れない苦悩を強いてきた。こうしたなかで、日米両政府は、米軍再編に着手し、普天間移設―辺野古新基地建設、岩国への艦載機移設、米軍住宅建設など、米軍基地の強化を住民にさらに押しつけようとしてきた。これに反対する沖縄や岩国をはじめとする住民のここ数年のたたかいは、米軍再編と真っ向から対決するものとして、米軍再編を阻止するたたかいとして、日米両政府の前に立ちふさがってきた。日米軍事同盟の強化・一体化、基地強化、これらに対決する反戦反基地闘争との攻防は、本年、その帰趨を決する重要な局面を迎えている。反安保闘争、反戦反基地闘争として、六月アジア共同行動を新たに発展させていくことは、極めて意義の有ることである。アジア共同行動日本連が、六月アジア共同闘争を、反安保闘争、反戦反基地闘争として、一貫して、海外からの仲間を招いた共同のたたかいとして継続してきたことの意義は大きい。こうしたたたかいを断固支持し、その発展のためにともに奮闘することが求められている。 そもそも、われわれ共産主義者同盟は、六〇年安保闘争を前に、「ブントが死ぬか、安保が死ぬか」という安保改定を目の前にした切迫した情勢のなかで結成された。共産主義者同盟は、まさに、日米安保=日米軍事同盟とのたたかいの渦中から生まれ、そして、六〇年安保闘争を全学連主流派として文字どおり全人民政治闘争の最先頭でたたかったのである。六〇年安保闘争で虐殺された東大生の樺美智子さんも共産主義者同盟の同志であった。そして、共産主義者同盟は、七〇年安保闘争に際しては、ベトナム人民を初めとする反帝民族解放戦争に連帯し、米帝の侵略反革命戦争とその出撃拠点として機能した日米軍事同盟に対する果敢なたたかいを全人民の先頭で実力でたたかいぬいた。一九六八年10・21国際反戦デーには、ブント・社学同は、丸太を抱えて防衛庁突入闘争をたたかったのだ。今日、全世界の反帝闘争に連帯し、日米安保を粉砕するたたかいは、一層重要なたたかいとなっている。日米安保は、再編強化され、いまや全世界の人民の解放闘争の直接の敵となっている。また、沖縄や岩国をはじめ、基地を押しつけられる住民にありとあらゆる苦悩を強制し続けている。ブントは、日米安保と最も首尾一貫してたたかってきた。だからこそ、こうした共産主義者同盟の矜持にかけて、われわれは、大衆的に一貫して反安保闘争・反戦反基地闘争をアジア諸国地域人民との共同闘争として推進しようとしてきたアジア共同行動日本連のたたかいを固く支持するのである。同時に、すべての労働者学生がともにたたかうことを強く訴える。 ●六月アジア共同行動を各地で成功させよう 六月アジア共同行動をめぐるこうした歴史的経過とその意義をふまえつつ、アジア共同行動日本連が呼びかける本年の六月アジア共同行動をともにたたかうことを訴える。本年の六月アジア共同行動には、韓国からたたかう仲間が参加して開催される。アジア共同行動日本連は、六月アジア共同行動の各地開催を、反原発闘争・反基地闘争としてたたかうこと、韓国の労働運動や反基地反原発闘争などへの連帯と、共同のたたかいをより一層力強く推し進めていくこと、こうしたことをふまえて各地で開催することを呼びかけている。また、本年、AWCの国際的な結成二十周年であることをふまえて、AWC運動をより強力に発展させることを呼びかけている。こうしたアジア共同行動日本連の呼びかけに応え、各地で六月アジア共同行動を成功させよう。 われわれは、アジア共同行動日本連が呼びかける六月アジア共同行動を全力で支持し、その成功のために、全国の先進的労働者学生に特に次のことを訴えたい。 第一に、アジア共同行動日本連が呼びかけるように、六月アジア共同行動を、反原発・反基地闘争の一環として、韓国の仲間と共にたたかうことである。 反原発闘争は、いま、正念場にある。原発の全廃にむけた全人民のたたかいは、五月五日をもって、全原発が停止するところにまで追い込んだ。だが、野田民主党政権は、何としても大飯原発三号機四号機の再稼働に踏み切ろうとしている。大飯原発の再稼働に反対する福井の人々、また、これに連帯しともに再稼働阻止にむけてたたかう関西圏をはじめとした全国の人々が、現地にテント村を開設することを含めて、この間、果敢にたたかってきた。また、関西電力に対するたたかいも連続して行われている。 五月から六月にかけて、引き続き、大飯原発再稼働を許さないたたかいは、最も重要なたたかいである。アジア共同行動・京都も、ともにたたかう人々と共に、大飯原発再稼働阻止のために奮闘している。大飯原発再稼働を阻止するために、たたかいをさらに強めていこう。全国からたたかいを集中しよう。野田政権は、大飯原発再稼働を突破口にして、伊方原発や柏崎刈羽原発など、次々と再稼働に踏み切ることで、原発依存政策を推し進め、反原発闘争を解体させていこうとしている。また、関電も「電力不足」をねつ造し、その大キャンペーンで恫喝し、原発再稼働を正当化しようと躍起になっている。絶対に許すな。六月アジア共同行動を、大飯原発再稼働阻止、原発の全廃をむけた全人民政治闘争の一翼として各地でたたかおう。 韓国においても、反原発闘争が前進している。日韓貫く反原発闘争としてたたかおう。同時に、反原発闘争を反戦反基地闘争と固く結合してたたかうことにある。原発であろうと核兵器であろうと、すべての核に反対するたたかいこそ重要である。一切の核に反対する。そして、核で武装された日米軍事同盟とその出撃拠点であるすべての米軍基地を一掃すること、こうしたたたかいと反原発闘争を固く結合してたたかうことにある。 日米両政府は、米軍再編を推し進めようとし、普天間基地移設-辺野古新基地建設と岩国への艦載機移設をはじめとした沖縄や岩国への基地強化の押しつけを策動してきた。日米軍事同盟は、その一体化をますます強め、沖縄や岩国や神奈川など「本土」各地の米軍基地の新たな強化・再編成を進めようとしてきた。しかし、沖縄や岩国などの住民を先頭に全国の反基地勢力は、米軍再編とこれに基づく新たな基地強化の前に立ちふさがってきた。それによって、米軍再編はグラグラになり、日米支配層のなかにも、動揺を引き起こしてきたのである。だが、日米両政府は、新たな巻き返しを策動している。米政府は、アジア・太平洋重視を打ち出し、沖縄、「本土」各地、韓国、フィリピン、オーストラリア、ハワイ、グアムなどをつなぐ、アジア太平洋地域での新たな米軍配置と帝国主義諸国との軍事的同盟関係と軍事的共同行動の強化を打ち出してきた。共和国や中国に対する軍事的包囲網を強化することにより本格的に乗り出してきたのだ。同時に、普天間基地へのオスプレイ配備など、基地強化をより強権的に進めようとしている。米軍再編とのたたかいは、本年、いわば決戦とでもいうべき新たな局面に突入している。沖縄や岩国で、新基地建設、基地強化を許さぬ住民を先頭としたたたかいを全力で防衛し、全国からともにたたかう体勢をより一層強化していかねばならない。また、米軍再編と結びついて、防衛省は中国に対抗した自衛隊の宮古、石垣、与那国への新たな配備、沖縄への支援戦闘機部隊の増強など、沖縄を再び、戦場の島にしようとしている。辺野古新基地建設を最後的に葬り去ろう、高江ヘリパット建設を粉砕しよう、岩国基地大強化と愛宕山への米軍住宅建設を絶対に阻止しよう。沖縄への自衛隊配備強化を許すな。 韓国においては、チェジュ島のカンジョンでの海軍基地建設が住民の反対を押し切って強引に推し進められようとしている。米軍使用が前提となって建設されようとしている海軍基地建設は、共和国のみならず、中国への軍事的包囲網づくりの一環である。韓国政府は、反対闘争に対する弾圧を強化し、住民に連帯しともにたたかおうとする人々への弾圧をかつてないほど強めている。カンジョンでの海軍基地建設反対闘争に連帯するために結集しようとしたアジア共同行動日本連のメンバーは、昨年の夏から本年にかけて、次々と入国を拒否されてきた。カンジョンでのたたかいに連帯する沖縄をはじめとする人々も、入国拒否を受けている。海軍基地建設に反対する国際的な支援、連帯、共同闘争を破壊するために、徹底した入国拒否政策をとりだしてきたのだ。絶対に許すな。国際共同闘争に対するこうした弾圧を許さず、たたかいを一層強化していこう。 大飯原発再稼働阻止、原発の全廃、日米軍事同盟反対、米軍再編粉砕、辺野古新基地建設阻止、高江ヘリパッド建設阻止、岩国基地大強化反対・愛宕山米軍住宅建設阻止、チェジュ島カンジョンにおける海軍基地建設反対、日韓共同闘争でたたかおう、アジアから米軍と米軍基地を一掃しよう、こうした声を全国で上げて、六月アジア共同行動をたたかおう。 第二に、韓国における労働者のたたかいに連帯するものとして、六月アジア共同行動を各地で成功させることにある。韓国では、四月に総選挙が行われ、与党勢力が勝利した。与党のセヌリ党(旧ハンナラ党)は、国会三百議席のうち百五十二議席という過半数を占めた。野党勢力は、さまざまな政党再編を進めながら総選挙に臨んだが敗北を喫することとなった。韓国の労働者階級をはじめとするたたかいも、大きな敗北を喫した。いま、韓国の労働者階級のたたかい、労働運動を初めとするたたかいは、大きな歴史的岐路のただ中にある。韓国はいま、労働者階級の利益を真に擁護し、たたかう労働運動を再生させ、そしてこれらを基礎とした韓国における労働者の政党、社会主義をめざす労働者党を建設していくという歴史的な苦闘のただ中にある。 こうした韓国のたたかいに連帯し、ともに、日韓階級闘争の結合と発展をめざすたたかいが求められている。また、韓国における米軍基地反対闘争、チェジュ島カンジョンにおける新たな海軍基地建設反対闘争、そして、韓国における反原発闘争など、こうしたあらゆる領域で、日韓共同闘争の前進を一層強めていかなければならない。六月アジア共同行動を、韓国のたたかう仲間を迎えて、韓国のたたかいの現状を深く共有し、相互連帯をより深めていく大きなステップとすることが重要である。反戦反基地、反原発、階級的な労働運動を目指す日韓労働者の連帯を深めるものとして、六月アジア共同行動を各地で成功させよう。 ●AWC運動を支持し防衛し発展させよう アジア共同行動日本連絡会議は、三月に第十七回総会を開催し、本年度のたたかいの方針を決定している。第十七回総会では、その運動方針が以下のとおり決定されている。(一)ますます深まっていく労働者民衆の生活と権利を守るたたかいを共に推進すること、(二)米軍再編に反対し、沖縄、岩国、神奈川をつなぐ反戦反基地闘争を総力で推し進めること、(三)反原発の全人民的政治闘争の一翼を担い、原発の全廃と再生可能エネルギーへの根本的転換を実現していくためにたたかうこと、(四)差別・排外主義との闘争を引き続き各地で推し進めること、(五)こうしたすべての領域で、国際連帯、国際共同闘争をより発展させていくこと、また、引き続く韓国政府による入国拒否とたたかい国際共同闘争を堅持していくこと、などである。そして、総会決定に基づき、五月沖縄闘争をたたかい、四月末から五月上旬にはフィリピン国際連帯行動に参加し、また、各地で、反原発闘争と反戦反基地闘争を推し進めてきている。 アジア共同行動日本連は、こうした上に、六月アジア共同行動を各地で開催することを呼びかけている。そして、各地で、沖縄連帯、岩国連帯を推進しつつ、秋には、アジアから米軍と米軍基地の一掃を掲げて岩国に総結集するたたかいを呼びかけている。沖縄、岩国、神奈川などの反基地闘争を結合し、韓国やフィリピン、米国の反基地反戦勢力と国際的に結合したたたかいをより発展させていくことを訴えているのである。同時に、来年一月には、AWC各国地域の民衆組織が台湾に結集し、台湾で労働人権協会が受け入れ団体となってAWC国際幹事会を開催することが決定されている。こうしたたたかいを支持し、ともに、その前進のために奮闘しよう。 さて、最初に、六月アジア共同行動の歴史的経緯とその意義について述べた。ここでは、日米両帝国主義のアジア侵略支配に反対するアジアキャンペーン(AWC)とアジア共同行動日本連のたたかいのもつ全体的意義について確認しておきたい。 すでに述べたように、AWCは、国際的には、一九九二年「日米軍事同盟と自衛隊派兵に反対する十月国際会議」(第一回総会)をもって出発した。国際会議には、アジア十二ヵ国地域の民衆組織が参加し、そこで、国際幹事会(CCB)が形成された。国際幹事会は毎年、いずれかの国地域で開催され、共同の反帝国主義闘争の実践的課題、相互連帯の実践的課題を討議し、共同行動を重ねてきた。 一九九五年に、AWCは第二回国際総会を開催し、その名称を、「日米両帝国主義のアジア侵略支配に反対するアジアキャンペーン」へと変更した。それは、日米軍事同盟と自衛隊の海外派兵のみならず、日米両帝国主義のアジアへの支配総体に対してたたかう反帝国主義闘争の国際組織として、その性格を明確にするためであった。 こうして、一九九〇年代後半以降は、APECやG8サミット、WTOに反対する国際共同闘争などさまざまなたたかいをフィリピン、韓国、香港、日本などで、国際反帝共同闘争として果敢に組織してきた。洞爺湖サミットや横浜APECに対しても、海外の仲間が結集した反帝国際共同闘争としてたたかいぬいた。また、これまでに、韓国、台湾、フィリピン、インドネシア、マレーシア、香港、日本などで、国際会議を開催し、それぞれの国地域でのたたかいを共同で進めてきたのである。二〇〇九年には、韓国、フィリピン、台湾、インドネシア、米国、日本などの結集で、AWC第三回国際総会が日本で開催され、アジア太平洋地域で日米両帝国主義に対する反帝国際共同闘争を一層果敢に組織していくことが決定された。 このように、AWCは、反帝国主義闘争を実践的に共同で推進する国際組織としての性格を最大の特徴として形成され発展してきた。現在では、韓国、フィリピン、台湾、インドネシア、米国、日本などの大衆組織が中心となっている。それは、闘争を欠いたさまざまな国際組織とは、はっきりと一線を画するものとして発展してきたのである。 また、アジア共同行動日本連は、一九九五年にさまざまな労働組合、市民団体、学生団体などが参加して共同で結成された。アジア共同行動日本連のたたかいの最大の特徴は、アジア太平洋地域の民衆と具体的に結合した反日帝闘争を組織してきたことにある。それは、国際主義という問題を、一方では、単なる立場の問題に一面化し、現実には一国主義的闘争のみに切り縮めるような傾向、他方で、平板なコスモポリタニズムをもって自国帝国主義との闘争を欠落させるような傾向、こうしたメダルの表裏とでもいうべき傾向と分岐したたたかいであった。アジア諸国地域の反帝闘争と具体的に結合し、特に、帝国主義の植民地化攻撃とたたかう反帝民族解放闘争と結合し、日帝の侵略反革命と闘争するという方向に貫かれた大衆的なたたかいを実践的性格とするものとして存在してきたのである。AWCの国内外にわたるたたかいは、国際共同闘争を先駆的に切り開いてきたものであった。 そして、今日では、帝国主義グローバリゼーションのなかで国境を越えた共同闘争が趨勢となり、闘争の同時性、連動性が、かつてないほど進んできた。たたかいは前進した。こうしたなかにあって、AWCが先駆的に切り開いてきた国際共同闘争は、その新たな発展が求められていると言えよう。それは、今日、一つの趨勢となっている国境を越えた共同闘争の発展の中で、反資本主義・反帝国主義派の実力闘争としての国際的共同闘争を主流的な流れへと押し上げていくことであり、こうした流れこそを、アジア全域へと押し広げていくということにある。 いま、AWCは、こうした反帝国主義派の潮流に位置するがゆえに、フィリピンや韓国で各国政府から不当な入国拒否を次々と受けねらい打ちされている。こうした反帝国主義派の国際共同闘争に対する分断攻撃を粉砕し、逆に、反帝国主義派の国際共同闘争をアジア全域において爆発させていかねばならない。AWCは、こうした国際的な弾圧に抗し反帝国主義派の流れを大きく発展させていくために奮闘するであろう。われわれもまた、こうしたAWCを全面的に支持し、その発展のためにたたかう。反帝国主義と国際主義派の流れを復権していくであろう。ともに、六月アジア共同行動に結集し、AWC運動の前進のために奮闘しよう。 |
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