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  ■フィリピン・KMU、第27回ISAを呼びかけ

     フィリピン労働者の闘いに支援・連帯し、

  反帝国際連帯の戦闘的労働運動を形成しよう



 フィリピンの戦闘的労働運動であるKMU(五月一日運動)が第二十七回ISAを呼びかけている。四月二十九日から五月七日、マニラで開催される。米日帝国主義と闘い、民族解放闘争を担うフィリピンの戦闘的労働運動=KMUと連帯することは、日帝本国の階級的労働運動にとって、きわめて重要である。労働者国際連帯の旗を掲げる労組活動家はぜひとも参加するべきである。ISAは「国際連帯会合」と訳される。それは、マルコス独裁下、反帝民族解放と社会主義をめざす戦闘的労働運動であるKMUの本格的登場とともに始まる。約三十年前、米帝とマルコス軍事独裁、そして反共御用労組の支配下から、戦闘的な労働運動リーダーは不当な投獄や超法規的虐殺攻撃をうけながら、KMUを結成し、その闘いを発展させてきた。このKMUの闘いを支援する国際連帯会合がアジア太平洋、ヨーロッパ、北米、ラテン・アメリカ、中東、アフリカの労働組合や労組活動家を集めて行われた。以降、ISAは、当時のマルコス独裁打倒を担うKMU支援の要となった。マルコス打倒後、米日帝のフィリピン介入支配の継続とマルコスなき独裁政権が続く。だが、資本家・軍隊・自警団・御用労組による労働者の搾取と虐殺的抑圧に抵抗するKMUへの重要な支援として、ISA開催が繰り返された。二〇〇一年、フィリピンの人民諸組織が中心となって反帝国主義・国際共闘組織であるILPS(人民闘争国際連盟)が結成される。KMUはその中心的な一翼を担う。それゆえ、ISAは、フィリピン労働運動への国際支援の場であり、各国の原則的労働運動の交流と共同キャンペーンを進める機会となるとともに、反帝派労働運動を国際的に推進する位置を持った。
 昨年七月、米比軍事同盟とフィリピン国内の「対テロ戦」を強め、殺人的弾圧と腐敗・汚職を蔓延させたアロヨに代わり、ノイノイ・アキノが大統領となった。ルイシタ農園労働者の大虐殺(〇四年十一月)を行った大地主・コファンコ財閥出身のノイノイ・アキノ。「腐敗と闘うイメージ」を演出するアキノは、米日帝や韓・台・中など多国籍企業・大資本のフィリピン支配を続け、国軍特権層や大地主の利益に立ち、反労働者政策をそのまま存続させている。アキノ政権下すでに四十名の活動家が虐殺された。トヨタ・日産など日系侵略企業やネスレ、ドールなど米欧帝多国籍企業や韓中台系資本による労働者搾取・抑圧はますます酷くなっている。フィリピン・トヨタ争議では、昨年八月、会社側はさらに工場内労組メンバー四名を不当解雇した。典型的な第三世界の国であるフィリピンにおいても、新自由主義的労働力流動化支配=契約・非正規化は増大した。KMUとその傘下労組は、「テロリスト」キャンペーンと虐殺的弾圧をはねのけ、職場・地域・全国で労働者の団結と未来への輝かしい希望を組織し、粘り強く、闘いつづけている。とりわけ、契約・非正規・インフォーマル・市街地貧民層においては、労働者のコミュニティ地域から労働相談と地域団結体を組織して職場に攻めあがることや、徹底した労働者の階級形成学習など、その労働運動実践の経験は、国際的な労働運動に貴重な教訓を与えている。多くの日系企業が侵出するマニラ近郊・カラバルゾン地域を抱える南タガログ地方のKMUは、フィリピン・トヨタ、タカタ・フィリピンなど日系企業や多国籍企業の労働争議を命がけで進めている。日系侵出企業下で闘う彼ら彼女らの労働運動に連帯することは、日帝本国の労働運動にとって国際主義的義務である。
 現在、チュニジア、エジプトで反独裁・民主主義革命の燃え上がり、北アフリカ・中東の全域へ拡大し、そのなかで労働者が主導的に闘っている。こうした国際的な労働者人民闘争が激烈な前進を進めている真っ最中の三月、KMUは第十回大会を組織した。「KMUの三十年間の教訓をゆるぎなく堅持しよう!」「大胆に拡大し、統合せよ!」「真の土地改革と民族的工業化への闘争をより高いレベルに前進させよう!」とのテーマを掲げ、クリスピン・ベルトラン名誉議長など亡くなった指導部を讃え、新指導部・中堅幹部を鍛えるものとして行われた。
 そうしたKMU自身の総括と飛躍を組織し、そして全世界の労働者闘争の前進にむけ、第二十七回ISAが予定されている。フィリピン労働者の闘いへの支援、KMUと結合する国際的な労働運動の交流と連帯、そして反帝国際主義を志向する戦闘的労働運動の国際的形成の一環として、第二十七回ISAに参加しようではないか。「万国の労働者よ、団結せよ!帝国主義打倒!全世界の労働者階級解放に勝利しよう!」の旗を掲げ、マニラへ決起しよう!


 ■ISA招請状(KMU 5月1日運動・労働センター)

(前略)
 今年のISAは、帝国主義の強奪に反対する労働者の抵抗闘争が復活する真っ只中において行なわれます。世界中の労働者は、財政経済の回復にむけた工程として諸政府によって執行されている緊縮政策や他の新自由主義諸政策に反対する闘いの最前線にいます。私たちは、ヨーロッパ、アフリカ、米国、カナダ、ラテンアメリカ、中東、アジア太平洋において、無数のゼネラル・ストライキや全国的抗議行動を目撃しています。北アフリカは、いま、専制独裁政権に反対する彼ら彼女らの闘いの中心舞台になっています。チュニジア労働者は、ジン・アビダイン・ベン・アリ大統領の腐敗した抑圧的体制を打倒するための勝利的な蜂起を導きました。彼ら彼女らは、自由で公正な選挙とその国の真の社会的変革をもとめて、要求し続けています。エジプトでは、米国が背後で支えるホスニ・ムバラク政権を転覆させるための人民闘争において、重大な勝利の瀬戸際にあり、労働者がこの闘いで主導的役割を演じています。全世界において、私たちは、人民に危機の負担を転化する国家の諸政策と資本家にたいして闘う労働者の激烈化した抵抗の潮流を見ています。
 私たちは、さらに人民闘争国際連盟(ILPS)がその第四回国際総会を二〇一一年七月七―九日に私たちの国で開催することをあなた方に知らせます。七月五―六日には、人民の権利と闘争の国際フェスティバルが総会に先立って行われます。ILPSは、四十カ国以上の約三百の大衆組織で成り立つ反帝国主義と民主主義の陣形です。それは十八の課題を設定し、そのうちのひとつである第五委員会は労働者の諸権利と闘いを扱います。その連盟の積極的なメンバーであるKMUは、あなた方がメンバーとして、あるいはオブザーバーとして、この総会に参加するよう、よびかけます。
 労働者が厳しい攻撃を受けている現段階において、いかにして国際連帯を十分に固め強化することができるのかに関して、私たちが経験を交換し、共同の行動を持つのは責務です。
 (中略)感謝しつつ、私たちは、あなた方からの返答を望んでいます。
 労働者階級の連帯を込めて

             エルマー・ラボッグ KMU議長
             テス・デオキノス KMU国際部長


 

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