共産主義者同盟(統一委員会)

 

■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームに戻る

  ■3・27三里塚全国集会に総決起せよ

  第三誘導路建設阻止! 「切り回し道路」粉砕




 全国でたたかいぬいている同志・友人の皆さん!
 二月十四日早朝、雪のちらつく厳しい寒さの中、空港会社は第三誘導路建設に向けた切り回し道路への切り替えを強行してきた。空港会社は昨年末、市東さんに、年明け一月に「切り回し道路」に切り替えると通告していたのだが、反対同盟と支援連のたたかいによって手をつけることができなかったのだ。十四日当日も団結街道閉鎖と同様に工事関係者、ガードマン、機動隊を大量動員し、早朝六時前からだまし討ちのようにこそこそと工事を行なったのだ。徹底的に弾劾しなければならない。工事強行に対し、反対同盟と支援連はただちちに弾劾行動に立ち上がった。


 ●第1章 第三誘導路を粉砕しよう

 二月十四日、工事が強行された「切り回し道路」は、第三誘導路を建設するために小見川県道のトンネル化に伴うものだ。第三誘導路建設もすでに始まっている。
 二百億円もの巨費を投じて建設される第三誘導路は、反対同盟のたたかいの前に無理に無理を重ねて強行してきた暫定滑走路建設―供用開始からはじまる空港拡張のずさん極まりない計画の延長にあるものだ。用地確保も完了しておらず本来なら作れるはずのないところに無理やり滑走路と誘導路を作ったため、国際空港の設置基準も満たせない欠陥施設ができあがったが、今度はその欠陥を糊塗し、農民をたたき出すためにずさんなつぎはぎ工事を強行してきたのだ。
 二千百八十メートルの暫定滑走路は短すぎて使い物にならず、北側に三百二十メートル延伸させなければならなかった。「東峰の森」を破壊し、百億円をかけた第二誘導路は滑走路を横切る危険性ゆえに半年で使われなくなった。空港会社は、巨額の税金を濫費し、場当たり的な工事を行なうずさん極まりない計画の醜態をさらす一方で、反対同盟を無視し空港建設をごり押しして農地を奪い取ろうとする魂胆は一貫している。
 第三誘導路建設は、市東さんの宅地をB滑走路との間ではさみ込み、生活と営農を破壊し、たたき出すための攻撃だ。航空機の誘導路と滑走路にはさまれたら一体どのような騒音、振動に襲われることになるのか。親子三代で開拓した天神峰で農民として生きていきたいと言う市東さんを、踏みつけにする空港会社の第三誘導路建設攻撃を必ず粉砕しよう。農民と農業に不当極まりない犠牲を強いる空港建設を許してはならない。「切り回し道路」によって生活と営農に多大な悪影響をこうむる市東さんをしっかりと支えて行こう。

 ▼①今冬の反対同盟の闘い

 「切り回し道路」への切り替えをめぐる厳しい現地攻防を通して反対同盟はますます怒りと勝利への確信を高め、第三誘導路建設攻撃と真正面から対決する決意を固めている。
 反対同盟と支援連は、日常的な監視行動と共に、昨年十二月十九日、一月九日、二月四日と連続して現地闘争に決起して一月中の切り替えを阻止してきた。反対同盟の萩原事務局次長は、「一月中に切り替えると言っていたが、二月半ばまでできなかった。われわれは互角以上のたたかいをやって、勝利の確信を得ている」とこれからのたたかいに向けた勝利の確信と力強い決意を語っている。
 このような反対同盟の連続決起と勝利への確信を磐石なものとしているのは、昨年五月十七日の市東さんの実力決起を頂点とした春夏期攻防の勝利的地平があるからだ。団結街道の閉鎖攻撃に踏み込んできた空港会社に対して、市東さんは団結街道閉鎖を告げる立て看板を実力粉砕し、閉鎖―廃道に断固として立ちはだかった。この市東さんの決起と、不当逮捕されながらも完黙非転向の獄中闘争に勝利した意義、市東さんの決起に続こうと閉鎖阻止の実力攻防に立ち上がった反対同盟と支援連、全国の仲間が一体となった闘争全体が、反対同盟に揺るぎない勝利の確信をもたらしているのだ。
 国際空港建設という国家プロジェクトの推進に、機動隊の暴力を前面にブルジョア法すら踏みにじり、反対運動に襲いかかった日本帝国主義に対し、自らの体を張った実力闘争で、勝利の血路を切り開いてきた三里塚闘争の歴史は、逮捕・流血を恐れない実力闘争の歴史であった。人民が一切の階級的制動をうち破りたたかいの大義にのみ拠ってたつ実力闘争に決起するならば、国家権力をも恐怖させ勝利しうる事を、三里塚闘争はつかみ取ってきているのだ。この点にこそ三里塚闘争が、反戦闘争・反帝闘争の拠点と言われる階級闘争における意義があるのだ。市東さんの実力決起は、この勝利の確信、階級闘争の意義を呼び起こし、すべての人々を鼓舞したのだ。この春夏期攻防によって団結街道の閉鎖は大幅な遅れを強いられた。

 ▼②窮地に追い詰められた空港会社

 反対同盟の徹底非妥協・農地死守のたたかいの一方で、昨年十月から始まった羽田空港の国際化が成田空港を追い詰めている。
 羽田空港の本格的国際化から三ヵ月たった一月末時点で、前年同期に比べて国際線旅客数は二倍強、国際貨物の取扱高は五倍と予想を上回って推移している。一方成田空港は昨年十一月の国際線旅客数は約二百十四万人で前年同月比約四十万人減少している。羽田空港の利便性は、確実に成田から需要を奪っていることが鮮明となっている。
 羽田空港の国際化がさらに拡大していく情勢に成田空港会社と地元自治体は、危機感をあらわに新たな攻撃に出てきている。第三誘導路の建設強行とともに、空港の発着枠の拡大に突き進んでいる。昨年十月、空港会社と千葉県・地元九市町村は、発着枠を現在の二十二万回から二〇一四年度までに三十万回に拡大することで合意した。地元住民の生活実態、意向を無視し、空港利権にすがりつき、騒音被害の深刻化や拡大を容認する姿勢を許すことはできない。特に天神峰・東峰は深刻な被害にさらされることになる。生活することすら困難な騒音地獄に突き落とし、たたき出そうとする攻撃を絶対に阻止しなければならない。
 さらに空港会社社長森中小三郎は、一月四日の年頭記者会見において成田の生き残りをかけて格安航空会社(LCC)の誘致と共に、B滑走路の南への延伸のために、「用地問題の年内解決に向け、最大限努力する」と農民たたき出し・農地強奪を公言している。
 しかし格安航空会社の誘致といっても、現在の世界的に高額な着陸料のままではできないし、下げるといっても格安航空会社だけというわけにもいかない。専用ターミナルの建設がうちあげられたが、一向に進展はしていない。
 また「用地問題の年内解決」の具体策などあるわけではなく、これまで通り軒先工事の重圧と航空機の離発着と自走による騒音・振動を浴びせかけるということだ。危機感をあらわにする森中発言を徹底的に弾劾し、空港会社の攻撃を反対同盟とともに粉砕しなくてはならない。


 ●第2章 市東さんの農地を守ろう。現闘本部破壊阻止!

 羽田空港の本格的な国際化に、国際空港としての独占的な地位を失い地盤沈下の危機
に追いつめられる成田空港は、生き残りをかけて、「への字」誘導路の解消とB滑走路の南への延伸を画策し、この間さまざまな攻撃を矢継ぎ早に仕掛けてきている。

 ▼①2・4結審強行を弾劾する

 空港会社は、反対同盟の拠点―現闘本部の破壊―撤去を画策し、反対同盟に対し不当きわまる提訴を二〇〇四年三月に起こした。以来反対同盟と弁護団は、封鎖されているとはいえB滑走路に立ちはだかる現闘本部を守り抜くために、反対同盟の確固とした地上権の存在を主張し、裁判闘争を続けてきた。
 しかし昨年二月二十五日、千葉地裁仲戸川裁判長は、空港会社の主張を全面的に認め、反対同盟が求めた「登記された木造建物の存在を確認する実地検証」も「旧地主の念書や地代支払いの事実を明らかにする公正な証人調べ」もすることなく、撤去請求を認める不当判決を出した。しかし空港会社が求めた仮執行宣言(確定判決前であっても、判決にもとづいて仮の強制執行ができる)をつけることはできなかったのだ。
 昨年七月二十三日から東京高裁で控訴審が開始されたが、現闘本部の破壊―撤去を目論む空港会社と一体となった東京高裁第一五民事部井上裁判長は、今年二月四日の第三回口頭弁論において、反対同盟が要求する証人調べをすべて却下し結審を強行してきた。
 公判当日には、警視庁公安をはじめとする私服が百名集まっており、通常の警備とは異なる態勢をしいていた。井上裁判長は、結審を強行するために警視庁に警備依頼を出していたと推察される。徹底的に弾劾しなければならない。
 公判において井上裁判長は、反対同盟が現闘本部の地代を払ってきた事実を否定する検察側証人石橋証人の証人調べを要求する陳述に耳を貸すことなく、突如として証人の申し立てを却下、審議の終結を言い出した。一審での石橋証人の証人調べは、ビデオリンク方式で強行されており、反対同盟の反対尋問は行なわれなかったのだ。石橋証言は、反対同盟の地上権を否定する一審不当判決の重要な根拠となっているのだ。
 弁護団が間髪いれずに裁判官忌避を申し立てると、井上裁判長は次回期日の指定も閉廷も宣言せずに、脱兎のごとく法廷から逃げ出してしまったのだ。
 このような裁判の終わり方は歴史的な暴挙であり、裁判所によるクーデターだと反対同盟弁護団は徹底的に弾劾している。
 北原事務局長は「三里塚の裁判は、大体こんなもの。われわれは現地闘争をたたかうしか勝利はない」と現地闘争を攻勢的にたたかい現闘本部の破壊―撤去攻撃を粉砕する強い決意を明らかにしている。現闘本部をなんとしても守り抜かなければならない。

 ▼②2・4結審強行を弾劾する

 現闘本部裁判とともに、市東さんの農地を巡る裁判もたたかいぬかれている。市東さんの農地を巡って①耕作権裁判(空港会社の同意なく占有している=不法耕作と空港会社が一方的に決め付けて明け渡しを要求してきたもの) ②行政訴訟(千葉県の市東さんと空港会社との解約許可決定の認可取り消しを要求。市東さんが提訴) ③農地法裁判(空港会社が、農地法を根拠に、勝手に賃貸借契約の対象地とした土地について、申し入れから二年が経過したとして明け渡しを要求してきた)の三つの裁判が並行して行なわれている。
 ①の耕作権裁判は、空港会社が天神峰南台にある市東さんの耕作地を不法耕作だと決め付け、明け渡しを要求している裁判だ。空港会社は、二〇一〇年四月の北延伸までに市東さんの土地を奪い、「への字」誘導路の解消をもくろんでいたのだ。
 市東さんは裁判所の陳述のなかで、次のように空港会社を弾劾している。「この裁判は、契約していない土地を契約地だと主張し、本来の契約地を不法耕作だというまちがった主張のもとに提起されたのであり、即刻却下するようにもとめます」「いったいどこが不法だというのでしょうか? 無断で土地を売買し、地代を騙し取り、不法耕作のいいがかりで土地を取り上げる、法を犯しているのはだれだ! と私は叫びたい」。
 この三つの裁判闘争は、土地収用法による農地強奪を粉砕され、本来なら農民を保護し耕作者の権利を守るべき農地法を悪用して市東さんの農地を奪い取ろうとする空港会社の攻撃とのたたかいだ。農業を続けたいという農民からその耕作権を農地法で奪うということは例がないのだ。なんとしても市東さんの農地を守りぬかなくてはならない。
 現在耕作権裁判と農地法裁判の最大の争点となっているのが、空港会社によって市東さんが「不法耕作している」としている天神峰南台四十一―九の土地をめぐる点だ。市東さんは、この土地を「九十年間耕したことはない」と断言している。実際にその土地に行ってみれば一目瞭然でわかる事実なのだ。空港会社の提訴は、土地の特定という訴訟要件の根本から誤っているのだ。市東さんがどこの畑を耕しており、どこの畑を賃借してたのか、という基本的な問題について、空港会社側に重大な錯誤があるのだ。空港会社は、市東さんと反対同盟弁護団の追及に、まともに答えることすらできなくなっていた。
 そしてついに、空港会社は、二月十五日付書面で、この誤りを認め、「訴えの一部取下書」を出して、「南台四十一―九」の取下げを明らかにした。四年半にも及ぶ市東さん、弁護団の追及が大きな勝利をかちとった。しかし訴えの一部ではなく、市東さんにかけられたすべての不当極まる訴えを取り下げさせねばならない。弁護団は、空港会社の一部取り下げに「不同意」を突きつけ、さらなる追及を開始している。農地法による市東さんの農地強奪攻撃を粉砕しよう!


 ●第3章 3・27三里塚現地に結集しよう

 全国の同志・友人の皆さん!
 空港会社の軒先工事・たたき出し、農地強奪の攻撃に、真正面から粉砕を掲げたたかい抜いている反対同盟に断固として連帯し、3・27全国総決起集会に結集しよう。3・27の勝利的貫徹から今春夏期の反戦反基地、沖縄解放、差別排外主義粉砕のたたかいに力強く突き進んでいこう。
 第一に、朝鮮戦争絶対阻止の反戦闘争に立ち上がろう。プロレタリア国際主義が今ほど問われているときはない。菅政権による朝鮮戦争重圧の激化と一体に、排外主義が強まっている。朝鮮学校無償化除外の攻撃、朝鮮学校襲撃に手を染める排外主義集団を断固粉砕しよう。
 第二に、朝鮮民主主義人民共和国や中国を見据えた日米軍事同盟の強化を粉砕しよう。岩国、神奈川の米軍基地強化に反対するたたかいに立ち上がろう。沖縄における自衛隊強化を許してはならない。沖縄人民の反戦反基地のたたかいに連帯し、辺野古新基地、高江ヘリパットの建設を阻止しよう。
 民主党―菅政権は、労働者人民から見放され支持率が二割に届かず、崩壊の危機に直面している。どろ舟から我先にと逃げ出す動きも顕在化し、民主党自体が分裂する様相を強めている。米帝への追従と新自由主義政策に政権の延命をかける菅政権を、打倒しよう。
 中東・北アフリカでは、巨大な民衆蜂起が開始されている。帝国主義の植民地支配と米帝のヘゲモニーの下に形成されてきた支配体制が、歴史的崩壊を開始している。米帝をはじめ帝国主義は、この圧倒的な民衆蜂起になすすべがない。激動する世界情勢の中で、プロレタリア国際主義と自国帝国主義打倒、労働者階級・被抑圧民族人民の解放を掲げて、階級闘争に断固として決起しよう。
 今こそ、反戦の砦としての三里塚闘争の歴史的意義をしっかり確認し、3・27三里塚現地に総結集しよう。

 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.