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 ■鳩山政権の朝鮮学校差別排除攻撃を打ち砕こう
  



 
鳩山政権の子ども政策のひとつ、高校の授業料無償化から朝鮮高級学校が差別除外されようとしている。当初予算に組み込まれていたにもかかわらず、中井国家公安委員長・拉致問題担当大臣の横槍で、鳩山をして「教育内容がわからないので検討を」といわしめ、結局「第三者機関の調査」が行なわれるまでという理由で朝鮮学校を除外したまま制度はスタートする。
 橋下大阪府知事は、朝鮮学校を訪問し「教科書の歴史記述の書き換え、総連との関係の解消、教室の肖像画の撤去」などの条件を満たさない限り、支援の対象から除外すると発言。さらに、これまで援助していた振興補助金のカットまでほのめかしている。また「生徒は公立高校で受け入れる」と事実上の朝鮮学校解体を公言している。
 「除外排斥」を許してはならない。「第三者機関の調査」は何も約束しているわけではない。すでに、文部科学省は田中真紀子を団長に、朝鮮高級学校を訪れ、関係者や生徒と話もしている。その後で、鳩山は「内容がわからない」などと言っているのである。何を調査すると言うのだろうか。何をもって適格というのか。例え、調査機関が設置され調査が行なわれても、除外するための時間稼ぎが行なわれることが予想される。
 問題は排外主義運動、朝鮮人排斥運動なのである。中井や橋下の言っていることは、「拉致問題が解決していない」「総連と関係がある」ということだ。だから、制裁として朝鮮高級学校を除外しようとする。在特会やネット上では、一挙に在日朝鮮人たたきが強まっている。朝鮮学校はずしは、鳩山政権自らが排外主義運動を庇護認知し、お墨付きを与えるものである。
 そもそも、「拉致問題」は通学している学生生徒の学費無償化とどんな関係があるというのだ。総連との関係がなんであるというのだ。高校授業料無償化法案の受益者は生徒であって、学校ではないし、総連でもない。本来、生徒を通学している学校で選別するものであってはならないはずのものだ。「共和国系学校」云々と言うのも的外れだ。朝鮮高級学校に通学している生徒の国籍は「共和国」だけでなく、「韓国」「日本」も多くある。また、「共和国とは国交がないから」と言うのも、ウソである。「台湾」と国交がないにもかかわらず中華学院は除外ではない。教育内容が違うというのも理由にならない。外国人学校なのだから、むしろ教育内容がちがうのが当たり前だ。
 このように、法の趣旨からいっても、実状からいっても、朝鮮学校を除外する理由は全くない。はっきり結果しているのは、朝鮮学校への差別である。朝鮮高級学校も各種学校とされているが、同じく各種学校であるアメリカンスクール、各種学校、韓国学校は問題なく対象なのだ。高専やその他、一般的な日本の高校のカリキュラムとちがう学校もたくさん対象となる。
 現在、朝鮮高級学校は全国に十校(他に一校が休校中)ある。東京朝鮮中高級学校には栃木、群馬から通学している生徒もいる。経済的負担は大きく、朝鮮中級学校卒業後日本の公立に進学する生徒も多いという。本名を名乗り、民族の言葉で同じ仲間と共に学ぶことが、今でも自由にできないのが現状なのだ。
 ことは、高校授業料無償化問題に止まらない。今回の排除攻撃を許すなら、在日朝鮮人への差別排外主義が公認される、排外主義襲撃が容認される事態が見える。
 たった十校しかない少数派の生徒をさらしものにし、露骨な差別を打ち下ろす鳩山政権の朝鮮学校はずしに断固抗議する。
 鳩山政権は、朝鮮学校排除を直ちに撤回せよ!


 

 

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